別館PCチラシの裏日記帳 第2章

世界一!長ーい記事のブログを目指していますw

トランス式USB DACのテストなのです

ペルケ式トランス式USB-DACのテスト 
難易度★ (但しパーツ入手性難易度★★★★★)
FET差動HPアンプの製作途中ですが、急遽気になるタムラトランスのTpAs-41s(600:1200Ω)を入手する事が出来たのでここでテストしたいと思います。
USB-DACではDAC IC PCM2704Cが一般的に出回っていますが一応ライン出力は単体でも出来る物の出力電圧は十分な物ではありません、そこで殆どのUSB-DACにはBufferアンプで出力不足をカバーしていますBufferアンプは大抵手軽なOPアンプを使用して構成して居る物が多いようです。
トランス式とはペルケ氏が考案してチョット話題にもなっていますが、増幅素子が無くトランスの昇圧のみを使用して電源も必要がありません(MCカートリッジの昇圧トランスの様な物)場合によってはUSB BusパワーでDAC ICの電源供給だけで済みACアダプタすら不必要なので省エネ効果抜群!とは言っても微々たる物ですが(^^;
又増幅素子を使用していない為これを根源とした「サ-」と言うノイズ(ホワイトノイズ)が出ません。
但し電源トランスやモーター等の誘導ノイズに注意する必要があります。
音質もOPアンプやFETにも引けを取らず独特の響きを持つUSB-DACが出来る訳なのです。
本家ペルケ氏の記事
ホントは秋月のコッチ↓
をベースにすべきなのですがPS-3249をベースになるべく上記の条件に近づけた上でバッファをOPアンプから折角入手したトランスに変えるとどんな変化があるのか試してみたいと思います!
実験するに辺り、こちらのブログを参考にさせて頂きましたm(_._)m感謝です!
回路図
イメージ 4
 こちらがペルケさんのトランスバッファの回路図ですが、上がSPLITタイプ(TpAs-41S等)を使用した時の接続図下がセンタータップ(TpAs-1s等)を使用した時の接続図になります、部品定数は150Ω:1.2KΩに合わせていますので比率が違う物は合わせるようにします。
入力側にフィルター部とカップリングコンデンサーが来るようになっています、PS-3249のDAC-ICの出力(キットのOP AMP前のフィルター手前のコンデンサ100μF(C17 C18)を外して+側から信号を取り出すようにします)を直接入力するように改造します。
取りあえず、回路図を元にして万能基板(サンハヤトICB-93S)にパーツを組み込みます。
組む時にトランスは貴重な物なので後で再利用を考えて足は短くカットしない方が良いと思います。
イメージ 1
オークションの写真も見て禿げているのを見て..ウーン..と思いましたがペルケさんの「塗装が剥げていようが、傷がついていようが気にすることはありません。」という神のお言葉が頭から離れません(笑
誰も入札していないようだし早速「ポチッと..」。
TpAs-2s 10s何かは凄まじい争いになりコレより程度が悪くて\8,500とか..見つける都度値段が上がっているようですね。
 これが今回中古でペア5Kで落札と、チョットお高めですが、TpAs-10sやTpAs-2s等の適切な物は何れも超高値が付いてしまうようで諦めてこれにしました。
新品は1個\5,680だそうです。
1.2k:600Ω(このトランスは600Ω側を150ΩのSPLITタイプで接続も出来ますので昇圧比もスペックよりも稼ぐ事も出来るそうです)なので昇圧比も少々小さいですがTpAsなら特性も同じだしこれでも十分ですね。
現在も放送局やプロ用機器の需要がある為製造していますが、中々バルク(単体)では回ってこないのです。
販売されても即完売とか..ペルケ氏効果なのかも知れませんね。
トランス以外は地元の前回ご紹介した「山形の秋葉原(^^;;」で揃える事は出来ましたね、驚いた事にここにも山水のライントランスは置いてありましたが何か評価の方でイマイチなので止めておきました(^^;
パーツ点数は少なく、どなたでも簡単に組む事は出来るでしょう単純な回路構成ですが、トランスが超高値で入手困難なのが玉に瑕なのです...
パーツリスト(昇圧部のみ)
TAMURA(TAM or TAMRADIOロゴ) TpAs-41s(1s) x2 ※小川電子工業、日本光電製でも同等と思われる。
(劣化はしない部品ですので導通さえ有れば中古でも良い)
電解コンデンサ    1000μF/16V   x2
フィルムコンデンサ  0.1μF           x2
                            0.022μF        x2
金属皮膜抵抗          10kΩ            x2
                            1.5KΩ           x2
                             33Ω       x2
                             22Ω      x2
トランスの入手方法
野口トランスにおや?と思う物が在庫は有るみたいです
野口トランスでTpAs-1sと言うのが在庫が有るようですがスペック的に41sにソックリ!
こちらを参考..
41sはSPLITタイプ、1sはセンタータップタイプ(CT)ですのでセンタータップに入力を接続する事で150Ω:1.2KΩ
になり昇圧比も41s並になるかと思われます(実用的に使える!かも(^^; )
ただ新品の場合お値段が1個で\5,680(コレでもやや安め)2個要りますから\11,360になってしまいます。
気長にヤフオク(オーディオ機器)でTpAsで検索しながら待てば1-2週間に1回は出てきますこちらの相場が
TpAs-10s/2sが中古で2個\7,000~その他のTpAsシリーズは何故か2個\4,000~落札が出来ます。
今回TpAs-41sでも十分な利得を得ていますが、出来れば十分な利得が得られる600:10KΩ(近辺)を入手された方が賢明かと思います、その場合の部品定数はペルケさんの所をご参照下さい。
PS-3249に繋いで試聴してみます
イメージ 2前回製作したHPアンプに出力を繋いでヘッドホンとスピーカーで切り換えて試聴してみました。
ただエージングが進まないと何とも言えないので、率直な感想だけ述べさせて頂きますね。
OPアンプバッファから比べて懸念されていた出力不足ですが、少々音圧が落ちますがホンの少々で実用上は全く問題有りません、ボリュームの位置も今迄適正な音量が10時位だったのが11時位になる程度で思ったよりは利得は稼げている感じです。
ほぼ違和感なくガンガン鳴ります(^^;
肝心な音質はと言うと..ペルケさんも仰ってますがスッゴク聞きやすい素直な音がします、素直は素直でも心地よさが伝わってくる音です。
トランスだとトランジスタみたいに電流の増幅は一切せずに電圧の昇圧のみ行います、なので電圧増幅をする真空管臭い音が少しします。
トランスだと高域は寸止めかな?と思いましたが、これは半導体並みに普通に伸びている感じがしました。
OPアンプバッファに比べると繊細感が有りお気に入りの曲でもアレ?こんな音が入っているんだ?と言う事に気がつくと思います、一つ一つの音像がハッキリしています。
歌の間の余韻も感じ取れますし、ギターの伴奏間の「キュッ」と言う微々たる音も感じ取れます。
驚いたのはクラッシックを聴いていると演奏者が楽器を持ち替えるようなかすかな音も聞こえます!
繊細で有りながら中低音にも厚みが有り図太い音、独特の響きは聞き逃せませんょ!
それと始めに述べていた可聴帯域でのノイズが非常に少ない点にも注目!HPアンプのVRを最大にしてもホワイトノイズ(サー音)が殆どしません少しスーーと音がする程度です初め「アレ?失敗か!?orz..」と思ってボリュームを上げたら突然スゴーン!と爆音がして吃驚しました(^^;
トランスには繊細感が有り半導体にも半導体の良さ(パンチのある音)が有るのです。
でも私はOPアンプよかコッチの飾りっ気の無い図太い音の方が好きかな?半導体の音が好きな人も居るでしょう!音は人の好み次第です。
スピーカーでは良いけどヘッドホンがイマイチ?OPアンプを変えたら?
大分聞きやすい音質に改善されましたがトランス出力をプリメインアンプに直接入力してスピーカーで聴く分には良いのですがLinkManのHPアンプだとチョット気になる事があります。
OPアンプバッファに比較して低域の重量感が無く、ギターやバイオリンの音も明瞭感が無いです...何かどよーんとしています?
ん?OPアンプを変えたらどうだろう?と言う事でPS-3249で差し替えていたコレをどうせ使ってないんだしLinkManの方に刺せばいいでね?と言う浅はかな考えで差し替えた所..ビンゴ♪
イメージ 3
↑コレコレ
OPA2134PAです、聞いた感じでは中低域特に弦楽器の音が素敵!
な特徴を持っていて重低音もHPで難なく再生してくれます。
トランスの持つ特徴もそのままに...ギターやバイオリンの音も明瞭になりコントラバスの響きも素晴らしい!
特にクラッシックを聴いて、ffのスケール感は圧巻!寧ろトランス効果よりもOPアンプ交換でこうも変わる物なのか?と驚いた次第です...
前回のPS-3249でそのまま交換した時よりもインパクトがあります!
 これもトランス効果も手伝ったのでしょうか....謎ですね
こう言う事があるからAUDIOは面白いんですよね! 
コレまで良い事ずくめで書いてきましたが、トランスバッファには向かないジャンルが有ります?それはアニソン(笑 それとアイドル キュートで突き刺さる音がお好きな方には向きません。
今時居るのかな?と思いますがハイハットがキンキンしている音が好きな方も昔は居ましたよね、この場合は半導体式の方良いです、私は感じませんが人によっては「どょ~ん」と言う音に感じる人も居るかも知れません、勿論HPやご使用のアンプやスピーカーでも印象は変わってくるとは思います。
私はアニソンとかアイドルはあまり聞かないのでコレで良いのです。
コレで最終形かな..?
 基盤の小型化を怠ってしまいましたが...イメージ 5実は万能基盤の寸法も視野に入れてレイアウトしていたので、かなり余裕が無いですが何とかケースに収納出来ました(^^;;
 同じサイズの基盤ならFET作動バッファにもすぐ変更できますね!コレで落ち着いて聞けます。
折角だから出力は外部にも出せるようにセレクタSWを付けました、外部出力とHPアンプに出力出来ます。
DACとトランス基板は単線では心元無いので2芯シールド線に変えています、あと1次側グランドと2次側のグランドは繋ぐようにします(緑線の部分)で無いとPCによってはノイズを拾ったりハムノイズ(ブーン音)が出ます。
鼻毛鯖の場合はアースが浮いているとバッチシノイズを拾います(^^;;
 この辺はしっかり対策してトランスのノイズの少ないサウンドを引き出せるようにしましょう!
今回お試しのつもりでトランスBufferを試してみましたがエージングが進んで行くにつれて思いの外の音質UPにハッキリ言って愕いています!
チープな音がんー十万円のサウンドに変わった?と言っても過言で無いかも知れません。
PS-3249ではBufferアンプも使わないので勿体ないですAKI.DAC-U2704で十分です。
 さて、次回はFET差動HPアンプ全力で行きます!!