別館PCチラシの裏日記帳 第2章

世界一!長ーい記事のブログを目指していますw

アンテナを改善してドロップを減らそう!(地デジの場合)

アンテナを改善して安定受信!ドロップの排除


今更ですが、今まで隣人知人などデジタル放送のアンテナ工事を
何件か依頼されて(無料奉仕)気が付いた事などまとめてみました。
(昔アマチュア無線をして居た事を皆知っているので頼まれてしまうのです(^^; )

実は、ドロップはマシンスペック不足ではあまり起こりません。
PentumDCやCorei3位のスペック以上だとまず問題有りません(Atom330 D510クラスでも
問題ないはずです※但し使用OSに寄ってはきつい場合も・・・検討付きますね(^^; )
何が原因かというと、電波状況(異常伝搬や電波障害)や伝送経路(ケーブルの状態)の劣化が殆どなのです。PT2見たいに4つもチューナーが付いて居ると分配ロスやケーブルの加工不良などでドロップが発生する場合があります。

1.電界強度が弱い、又は強電界地域で入力過多
電界強度が低い・・これは、自分の住んでいる地域が山陰や最寄りの送信所が遠い場合起こりうる事でブースターや多素子アンテナを使用して対策をします。
尚、気軽にブースターを挿入とか言ってますがブースターを挿入する場合にも注意が必要です。
それはブースターは使い方を間違うと発振現象というのが起きてしまうからです。
発振現象とは何なのか?
拡声器があるとしましょう、マイクをスピーカーに近づけると「ピーン・・・!」と言うハウリングが起きてしまいますが、正にそれと同じ現象が発振です。
増幅された電波が又アンテナで拾われて循環してしまうわけです、そしてそれが受信アンテナから無変調の電波として出て行ってしまいます。
もしもそれが放送波と同一ならば・・・大変な事になりますよね?
自分のウチだけでなく周り近所にも多大な迷惑になってしまうのです。
発信を防ぐには、アンテナとブースターの配線はしっかりと特に外皮の網線(グランド側)は接触不良等ならないように慎重に配線をしましょう!(ショートもダメ!)
又、利得調整のVRも上げすぎないように適度に調整します。
それと、シールドのしっかりしていない安物のブースターも発振しやすいようですね。
安物は発振だけでなくNF値が低く信号と同時にノイズも増幅してしまい結果的に効果なし!
と言う物も珍しくありません。
ブースターはしっかりしたメーカーの物を選びましょう・・出来ればお値段は張りますが業務用の使用も耐えられそうな物をオススメします!(\30,000-\90,000位しますが・・・)
安物買いの金失いにならないようにしましょう(^^; 
ブースターはなるべくアンテナの近くに設置するのが効果的です。
地デジの遠距離受信する場合もブースターを活用しますが、近くに地元の送信所がある場合(東京タワーなど)は隣接妨害で効果無い事もあります。

又それとは別に入力過多でCN値が悪化している場合もあります(AGCが効いている)送信所が半径5Km以内で送信所が目視できてしまう地域にお住まいの方、又は送信所が遠くても周りに田圃しかない平地にお住まいの方もなりやすいです(^^;
こんな時はブースターは厳禁!アッテネーターを挿入してみましょう。

2.異常伝搬及び移動体による電波障害
地デジの電波は今までのVHFと違い直進性と反射率が大きいUHFの波長の短い電波を使用しますので、これが意外とくせ者なのです。
まず異常伝搬というのは夏場に多く発生するラジオダクやトロッポと呼ばれている物、
大気中で屈折されてV/UHF帯の電波が普段届かない遠方まで飛んでしまう事です。
ラジオダクトやトロッポとはEスポとは違い周波数の高いUHFの電波までも屈折させてしまいます(Eスポは精々150MHz位が反射の上限です)
アマチュア無線家にとってはこれを利用して普段交信出来ない遠方の方と交信したり利益をもたらしますが、地デジには不利益をもたらすくせ者なのです。
遠距離の受信はしやすくなるんでは?と思うでしょ?
実は・・地デジのチャンネルプランは密に詰め込んでいるため隣接エリアと周波数が被せてある場合が多いのです。
ラジオダクトが発生する事によりその隣接している地域の地デジの電波も飛んできてしまいます。そうすると地元局と混信が起こり極端に受信レベルが落ちる事がありドロップの原因となるわけです。(SFN障害と言い対策方法はない訳でもないですがNullポイントを設定できるアンテナの設置と調整などが必要でハッキリ言って対策は難しいです(^^; )
何よりも自然現象ですからチャンネルプランを変えてもらうしか方法はないと思います。
移動体による障害というのは電車や飛行機、又は車両が通る事により移動体に電波が反射したり電波が遮られる起こる障害の事です室内アンテナを使用している場合起こりやすいようです。
アナログではフラッター現象として出ますが地デジでは症状が全く出ない場合とブロックノイズが出る場合も有ります。
対策として、UHFの小型なアンテナと言えども支線などをしっかり貼ってふらつかないように設置しましょう、又道路、線路沿いの方は道路や線路から十分離した位置にアンテナを設置しましょう。特に線路沿いは反射障害の他、架線とファンタグラフの接点のスパークでノイズが出ていますのでこれも大きく影響します。

3.マルチパスによる電波障害
これはアナログではよく知られているゴーストという形で症状が出ますが地デジではこの症状は出ません。何事もないかのようにクリアーに映ります。
実は・・・これはドロップ発生の爆弾を抱えていると言う事は割と知られていないのではないでしょうか?
デジタルの場合遅延波として何らかの悪影響少なからず出てくるでしょう。
日本の地デジはマルチパス障害に強いとされていて、車で移動しながらでも画面はぶれにくいと言う長所があります、しかしそれも反射波を多重に受けると限度があるという物です。
反射波が多すぎると例えレベルやCN値が高くてもエラー補正しきれなくてドロップやブロックノイズとして症状が出る場合も・・CN値もフラフラしていて不安定になりがちです。(CNが20~33位の間ふらつく事もあります)CNが30以上なのに何故かドロップが多いと言う人はそれかも知れません。
対策として、もしもアナログのUHF局と同じ方向に地デジ局が有る地域の方は一度アナログ放送の方を受信してみて多重ゴースト状態になっていないか確認してみて下さい。

アナログ放送のゴーストの例(マルチパス障害)
イメージ 1

アナログのUHF波でこんな状態ならば要注意!!
左に黒い帯(バーゴーストと言います)が出ていたら重傷です(^^;

これは弱電界地域よりも送信所の送信出力が強い局を受信した場合ビルの谷間とか山間部にお住まいの方に多いのではないでしょうか?
対策として受信アンテナの位置や方向を変えてみてUHFアナログ放送のゴーストが最も少なくなる位置にアンテナを設置すると劇的に改善される場合もあります。(私の場合 正にコレでした(^^; )
又は、アナログ同様にゴースト対策用に設計されたアンテナを使用するのも手ですが、この手の物はデジタル時代になりめっきり見かけなくなりました。
そういう場合も利得を稼ぐ目的よりもビームパターンが鋭いと言う事で多素子アンテナが有効です。
(マスプロのパラスタックアンテナLSL-20TMHや巨大な(^^; LSL-30TMH等※1が挙げられます)
多素子アンテナの場合、反射波を捉えた方が良い結果が得られる場合もあります。(送信所とは違う方向へアンテナを向ける事になります)

※1 LSL-30TMHは普通のUHFのアンテナと同じ感覚でたてないようにして下さい。
ブーム長が3m以上もあり必ず支線を張ったり頑丈なルーフタワー等を使って固定して下さい!
重量もありますし中途半端な設置は大変危険です。
ただ単にかっこいいから・・・なんて言う安易な気持ちで建てないで下さいね(^^;
LSL20TMH/LSL30TMHメーカーサイト
http://www.maspro.co.jp/new_prod/ls20tmh/ls20tmh.html
昔から有るアンテナですが銀色で確かにかっこよくなりましたよね(^^;
こういう方も居ますね・・私にとってはチョット懐かしい・・・
2パラ2段スタックの例
http://www.geocities.co.jp/maspro_lsl30/
私の430MHzは4パラ4段でし・・いや何でも有りません(^^;;;;;(昔は病気だったんですね)

※UHF帯になるとハイトパターンと言うのが出て来ますアンテナの高さによりパターンが変化するのでアンテナを高くすれば良いという物ではありません。
上がダメなら下も有ると言う事も覚えておきましょう。
検索:ハイトパターン
※アナログのゴーストによる判断はアナログ放送の送信所と同じ方向にデジタルの送信所がある地域の方に限ります。(中京地区は別方向です)
※関東地区は東京タワーからのアナログUHF局(放送大学16ch MXテレビ14ch)を目安にしましょう。

又は別の中継局の電波を受信するように変更(複数の中継局を受信できる場合は)するのが最も効果的です。
マルチパス障害は送信出力が小さい局を受信する場合よりも本局やキー局(東京タワー波)の大出力局を受信した場合の方が起こりやすいようです。

※関東地区の場合2012年4月からはご存じの通り地デジの送信所が東京スカイツリーに変更されます電波障害は少なくなるとされてますが、遠方は良くても都内のスカイツリーの近場(墨田区)は逆に麓障害などが有るかも知れません(現在の東京タワーよりも受信状況が悪化)
東京都内以外の方は弄る事もないと思いますが都内23区の場合電波の到来方向が変わります、そのことを考えてアンテナ工事をすると良いかもしれませんね。